3.バレンシアからドンキホーテのラ・マンチャ地方へ(2003.1.20)
3.バレンシアからドンキホーテのラ・マンチャ地方へ(2003.1.20)
1月20日(月)今日はバレンシアから白い風車が印象的なラ・マンチャ地方に寄り、グラナダへ。約600kmバスで走ることになる。
いわゆる「移動日」だ。
バスの席は、妻の風邪が未だ直らない為、横に寝る為に今日も最後尾だ。

人口約77万人。気候は1年中温暖で、色濃く緑の繁るこの町は、スペイン第三の都市というよりも、オレンジとバエリアで有名だ。
バエリアは昨晩頂いた。移動途中のバルでバレンシアオレンジを飲む。数個のオレンジを絞り器具に入れ、目の前で絞った生のオレンジはビタミン一杯という感じで美味しかった。妻は旅の間、何度も飲んで帰る頃には風邪も治っていた。

カテドラルと「ミゲレテの塔」を外から見学。1928年に建設されたバレンシア市民の胃袋「中央市場」に入る。100軒以上の店が軒を並べている。肉・魚・野菜・果物はもちろん、干しダラやオレンジのみを扱う店等眺めるだけで飽きなかった。
又、メルカド広場に面した路上では、大きなバエリア鍋等売っていた。一つ買いたかったが、持ち運びを考えて諦めた。
自由時間に市庁舎広場を散策。帰りに立ち寄ったバルで生ビールとホタルイカのタバスを注文。パンも付いてきた。皿にに入ったタバスのイカは食べきれないぐらいの量だったが、ビールのつまみに全部食べてしまった。
妻はコーヒー、全部で3ユーロー程で非常に安く感じた。

バスでラ・マンチャ地方に行く。乾燥した大地にブドウ畑が広がっている。丘の上に風車がある。その風景は、まさしくセルバンテスの「ドン・キホーテ」の舞台そのものだ。

一人参加の女性Oさんが、後ろにやってきて話しかける。彼女はワイン、私は途中のバルで買った缶ビールで乾杯。彼女の差し入れの明太子は最高のつまみ。話が弾んで二人で盛り上がる。横で寝ている妻は、風邪の為もあってか、ご機嫌斜め。

ラ・マンチャ地方のカンポデクリプターナに立ち寄り、風車の中を見学した。飲んだ彼女と私はトイレがしたく、トイレを貸すという土産物屋のおばさんに付いて行く。只で借りるわけにはいかず、3ユーロー程の小物を買った。

昼食は「ドンキホーテの結婚式メニュー」と言うことだったが、只のジャガイモ料理だった。
昼食後グラナダへ向かって、330kmの長距離バスの旅。馬の背のような山の中をバスは走る。オリーブの木が何時ものように続いている。ブドウ畑。オレンジ色の屋根に白い壁の民家。

半分寝ながら窓の外の風景を見つつ、ドンキホーテのことなど色々夢想する。
セルバンテスはスペインでは評価されなかったが、イギリスで認められたらしい。
当時のイギリスはシェクスピアの時代。
小耳に挟んだ話では、セルバンテスとシェクスピアは偶然にも同じ日に亡くなっているらしい。
ドンキホーテ並みの妄想をすれば、彼ら二人は実は同一人物だったのでは?

暗くなってグラナダのホテル「アリサレスデル ヘネラリフェ」に到着。今日は一日中バスに乗っていた感じ。疲れた。
(記述日:2003.2.1)
(掲載日:2003.2.1)
続く
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