京阪奈丘陵の動物(野鳥)





百舌鳥


昭和61年、京阪奈丘陵に引っ越して来て,早十数年経った。
この十数年間に学研都市の建設が始まり,精華・西木津地区は都市の中心として,近代的な建物が彼方此方に出現した。
我が高山にも,情報化社会を担う先端大学院大学が既に開校するに至った。
既に,田辺地区には同志社大学が移転しており,平城・相楽ニュータウンは大規模な住宅地として完成しつつあり,氷室・津田地区にはイオン工学研究所が発足した。
陸の孤島と言われ,交通の不便な,世間から取り残された辺鄙な我が町が,京阪奈学研都市によって活気づくのは,それなりに望ましい事では或る。
しかし,一方この十数年間で,大昔からこの京阪奈丘陵を住処として,生存していた動物たちが,環境の変化によって,住処を追われ,場合によっては絶滅さされているのも又事実であろう。
この地を心から愛するがゆえに,影の薄くなりつつある動物たちの印象・面影を忘れないうちに書き留めておこう。






◇ 野鳥


京阪奈丘陵で最も有名な野鳥と言えば、やはりオオタカであろう。
環境調査でオオタカの巣が見つかったことから、学研建設が一時中断していたぐらいだ。
数年前、竹林公園前で高木に止まっているオオタカらしい姿を見たことがある。学研都市建設はどんどん進んでいるが、その後オオタカがどのようになっているか、ニュースが無いのでとんと分からない。

ヤマドリは大きな鳥だ。獅子ケ丘に住み始めた頃、夕方家から私市カントリーまで散歩したとき、松の4番ロングの裏山で、谷筋を歩いているとカサコソとかなり大きな音がするので、何か獣かと山の尾根を見上げれば、夕日をバックに大きな黒い鳥の影がトットトと歩いていた。キジより大きく尾っぽが長かったため、ヤマドリと判断したが思い違いかも知れない。

キジはよく見かける鳥だ。私市カントリーでプレー中何度か見たことがある。高山城跡の下の畑で、緑の尻尾をグルグル回しながら、真っ赤な燃えるような目で睨みつけながら、飛び立つ姿を見たことがある。同じ場所で何回か見たため、その付近に巣があるのかも知れない。

コジュケイは特徴のある大きな声で鳴く鳥だ。家の回りでキョキョポイと怒鳴り立てている。隣の庭の林の中で、ゴソゴソと落ち葉を踏む足音がすれば、たいてい数羽の子供を連れたコジュケイだ。先日、妻と二人で那智谷の畑に行ったとき、坂道の薮で、急に飛び立ったコジュケイに驚かされた。やはり数羽の家族だった。

ウグイスのホーホケキョという鳴き声はよく耳にするが、なかなか姿を見せない鳥だ。声美人のため、鴬色を想像するため、スズメぐらいの茶褐色の地味な姿を見逃しているのかも知れない。早春の庭先で、幼稚な声で練習する若鳥の囀りが、日増しに旨くなるのが面白い。

カワセミのあのブルーは一度見たら忘れられない。飛ぶ宝石とは良く言ったものだ。裏の森に私たち家族が『カワセミの池』と名ずけた小さな池がある。小魚を狙って住み着いているみたいだ。つい先日もお目にかかったから、カワセミの一家は安泰だ。妻はカワセミを見たため、バードウヲチャーになったみたいだ。

数年前、府民の森のカッコウ管理道横のダム湖で、数多くのヤマセミを見たことがある。何故それらが本当のヤマセミか、どうして確認したか、今はどうしても思い出せない。何か地方紙で読んだような記憶もあるが…。

裏山にカラスの巣があるらしい。日曜の朝方、喧しい鳴き声で目覚めることがある。あまり興味が無いため、ハシブトガラスかハシボソガラスか分からない。

夏の朝早く、日の出頃、2階のベランダに出れば、鳥たちの囀りで喧しいぐらいだ。不勉強のため、小鳥たちの名前は分からない。多分色々な鳥がいることだろう。


終わり


(記述日:2002.7.4)
(掲載日:2003.2.17)












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