緑ゆたかなニュージーランド 全周ハイライト旅行(2001.11.27〜12.4)








ルピナスの花が咲く春のニュージーランドへは、以前から憧れていたのが今回遂に実行。
日本では、あんなに暑かった夏が過ぎ去り、庭の樹々から落ち葉がシャワーのように降りそそぎ、秋が過ぎ、畑は落ち葉に埋まれて寒風が吹き、炬燵から出られないというのに、半袖のTシャツや春先の服装を用意してスーツケースに詰め込む。スタイルは今回もリュック。















11月27日(火)
関西空港を出発、ニュージランド航空で約10時間半の航路。もっと近いと思っていたけれど、ヨーロッパより少し近い程度。
時差はプラス4時間なので、日本を夕方6時15分発で到着が早朝の5時頃のはずが、現地時間では朝の9時という事でこの日は機中泊となった。













いつも楽しみにしている機中の映画は話題作「ムーランジュール」を見ることにした。
ミュージカル形式でこれで日本では見なくてもOK.。遅くまで画面を見て、なかなか寝付けない。
米国のテロ事件の影響か、機内は空席が多く、夫は3人席全部をベッドのようにして悠々と寝ている。私は2人席で首が痛くなった。
エコノミー席をもう少し広くしてほしいといつも思う。今回、クラブ・ツーリズムの添乗員さんは「張本 昭子さん」。















11月28日(水)
突然、電気が点いてスチュアーデスさんが朝食を配膳して来るが、食欲がない。
コーヒーと少しパンを食べてオークランド到着。空港の雰囲気はすっかりクリスマスの飾り付けでイルミネーションが美しい。
国内線のりかえまで自由行動とのことで私達は空港の外の空気を吸いに出た。













売店で絵葉書を買って、早速12月3日誕生日の娘宛てに5日後に到着するように寄せ書きをしてポストに投函した。
空港内で日本人経営のお寿司やさんを見つけ、私は、朝食代わりにおいしく食べて一息ついた。
夫は盛んにカウボーイハットを欲しそうに品定め「こんな所で買わんと、どこかのお土産やさんで買ったら」と私の言葉で「そうやな」と引き下がる。













でも結局、翌日のテカポ湖畔の売店で遂に帽子をN.Z$69、日本円で4千円弱で購入して旅行中ずっとかぶって御満悦だった。
私も、まあ良く似合っているなと気に入った。バスの運転手さんにも「Good Head !」と親指を上に立てて誉めてくれていた。

11時20分発で南島のクライストチャーチ空港に12時40分到着。
出迎えのバスの運転手さんは南島に滞在中5日間ずっと一緒で色白のニコニコ笑顔の感じいい方だった。














まず「モナベル邸」見学。エイボン川に沿って自然いっぱいに花が咲き乱れ、広い敷地の中に大きな樫の木や木蓮の木・にれの木・柳のような木など、どれも大きさに圧倒される。
花壇の手入れをしているボランティアの人達の姿もあり、バラ園の美しさやあじさいが満開だったり、川では鴨の親子が仲良く泳ぎ、春を感じる季節に訪れたのは、やっぱり良かった。













次にバスに乗って1時間程走った丘の上に「サイン・オブ・タカヘ」という古城風レストランがあり、ここは芸能人の駕来多賀子と宅間伸が結婚式を挙げた所とのこと。私達はここで「アフタヌーンティー」を頂く。
生クリームでデコレーションしたスコーン2つと、小さなサンドイッチが美味しかった。
午後3時15分出発して今夜のホテル、マウントクックまで300Kmも走ると言う。どんどん北西へ走ると遠くに白銀のサザンアルプスが見えてくる。途中2回ほど休憩があり、甘いアイスクリームを食べると疲れが和らぐ感じ。
2度目の休憩はテカポ湖畔、ここで旅行スケジュールにあった「ハイキング」のはずが、ほんの15分ほど湖を見下ろす「コーワンヒルの丘」を皆で登るだけ。ものすごい風で帽子が飛んでしまう。寒くて寒くて長く頂上に居られないから先に下りる途中に今回楽しみにしていた「ルピナスの花」がいっぱい咲いているのを見つけ「お父さん!写真撮って!」と大喜び。
でも後日もっといっぱいのルピナスに会えた。













3,476mの富士山より高い3,754mのマウントクックは中腹しか見えず、頂上は厚い雲に覆われていた。
明日の遊覧飛行は大丈夫かな?と不安がよぎる。午後8時でも、まだ明るく驚かされる。
「ホテルハーミテージ」到着は8時15分。
このホテルは国立公園の中にあって歴史的な建築様式で全体の雰囲気はとてもアンティーク。
夕食は8時40分から「ラムチョップ」が柔らかくて美味しかった。ニュージーランドのデザート「パブロバ」は超甘かった。
バイキング。夜に予定していた「南十字星星空観察ツアー」も雲が多く中止となった。(マウントクック・ハーミテージ泊)















11月29日(木)
遊覧飛行オプショナルツアー申込者は、ロビーに8時15分集合ということで、朝食を7時半に済ませ、夫とホテルの周りを散歩した。
野生のウサギが草むらから出てきて可愛い。
人に気付くと、慌てて走って行く姿が小さくて愛らしい。野鳥もいっぱい芝生に下りて来て何んとも自然。
マウントクックは今朝も頂上を見せてくれないけれど、雨ではないし遊覧飛行は出来るのでは?という期待も空しく、ついに中止が決定。せっかく楽しみにしていたのに残念。
バスの出発まで1時間の自由行動に夫と二人で周囲のハイキングコースを辿って歩くことにした。
美しい白銀のサザンアルプスの麓を、山を眺めながら、英語で書かれた標識・矢印を見て、のんびり歩いた。
白くて小さなマウントクックリリーも見ることが出来た。














静かなマウントクック村の人口は300人から400人とのこと。周囲3千m級の山々に囲まれた、「ホテルハーミテージ」は標高750mにある為、まだ寒くてルピナスの花が少しだけ花開いていた。
9時半出発、今日は南島の中でも暖かい「クイーンズタウン」を目指す。2時間走って昼食にMr.ピーターの牧場を訪問して一般家庭でのお料理を庭で頂き、家の中を見せて頂く。アンティックな家具が可愛い感じで美しい。
お花がいっぱい。春らんまんのお宅に大喜びした。早速、昼食に家庭料理を庭のテーブルで頂く。手作りの大きな腸詰めウインナ2本と、野菜は自由に入れてパンも手作り、超御馳走ではないけど素朴な味に大満足。
夫はここでもニコニコビールをお代わりしている。食後はピーター氏が、牧羊犬による「牧羊追い」のショーを見せてくれる。黒くて我が家のダンに似た牧羊犬が、200mほど先に居る羊たちを、御主人の口笛の指示通りあっという間に私達の目の前、1mまで連れて来るのにはびっくり。拍手喝采だ。
次にテレビでも見たことのある「羊の毛刈りショー」は4〜5分以内で、1頭丸ごと大きな1枚毛皮にして広げて見せてくれる。触ると、まだ温かく指先に軽く油がつく。ベテランの腕前に又、拍手。














今夜の宿、クイーンズタウウンへ向かう途中「ゴールドラッシュ時代」の街並みが残る「アロータウン」に立ち寄り30分程自由時間で散策する。街の博物館を覗く。南へどんどんバスを走らせる道路の両脇にはルピナスの花が美しい。ルピナス街道という感じ。














カウラウ川の橋で「バンジージャンプ」をしているのでバスを降りて見学。高さ40〜50mを飛び込む勇気はすごい。バンジージャンプの世界発祥の地だと、運転手さんが言う。

いよいよ大きな湖が見えて来た。ワカティプ湖だ。夕方6時クイーンズタウンに到着。湖を見下ろすレストランへスカイゴンドラに乗り山頂から展望する。夜になってもまだ明るく、スカイダイビングの人が空を飛んでいる。夕食はバイキング。生演奏と女性シンガーの歌を聴く。ホテル・ノボテルの部屋からワカティプ湖が見え、夜空に南十字星を見つけようと、ずっと頑張って、「たぶん、あの一番光ってるのが南十字星やね」と夫と納得したが自信はない。 (クイーンズタウウン・ノボテル)















11月30日(金)
この日はいよいよ世界遺産「ミルフォードサウンド」へ。朝7時40分、曇り空の中、バスが出発。座席は前から順番に少しづつ下がって今日は一度一番後ろの席へ座ってみることにしたら今日は道が最も悪くて、体ごと飛び上がってしまう。
明日は前に座らせてもらおう。

この日はプロカメラマンが同乗して私達を撮り1本のビデオにして販売するという。さすが立派なカメラを肩に乗せ撮影している。私たちも記念に申し込んだ。すると、その後は良くカメラを向けられインタビューして来る。現金な事。














フィヨルドランド国立公園へ入り11時発のクルーズ船で約2時間のミルフォードサウンド観光がスタート。
昼食は何と幕の内、いなり寿司が美味しかった。氷河の侵食で形成された山々や、あちこちから流れ出す滝が美しい。
最初に見える「ボウエン滝」は落差160m、「フェアリー滝」、そして「スターリン滝」は落差146mの大きな流れは圧巻。
残念ながら雨が降ったり止んだりで甲板の上は寒い。突然、船が岸壁に近づくので覗いて見たら小さなペンギンが3頭、岩の上をよちよち歩き、岩から岩への移動は両足を揃えてピョンと飛ぶ姿が可愛い。
少し離れた岩の上にはアザラシが4頭、寝そべっている。とても自然な雄大さに感動した。














午後2時出発して次は煙を出して走る石炭列車「キングストン号」に乗り込む。午後4時40分発車で約30分の機関車の旅を楽しむ。西部劇に出てくるような列車の中を、あちこち見学して、映画の中のような個室に入り、テーブルを出してコーヒーを頂く。窓の景色は牧場と羊ばかり、そして黄色いエニシダがいっぱいに広がっている。今日の夕食は中華料理。食後、お土産屋を覗く。
(クイーンズタウウン・ノボテル)















12月1日(土)
今日は楽しみにしていた「テカポ湖」とルピナス、そしてアルプスと良き羊飼いの教会を見て写真をいっぱい撮って・・と夢をふくらませていたのに、無情にも雨・・。
雨の中を走ってルピナスの花の中へ行って「お父さぁん、早く写真撮ってぇ」カメラが雨に濡れない様に上着の中に入れて大急ぎで撮る。とうとうマウントクックも見えなかった。テカポ湖畔での今日の昼食「サーモン丼」が美味しかった。日本人経営のレストランとのこと。どこででも日本人が頑張っているのに感心した。

今夜の宿、クライストチャーチへ午後4時頃到着。快晴だった。ホテル・リッジスから2〜3分の「クライストチャーチ大聖堂」が青空の下で美しい。少しの自由行動で大聖堂の中を見た。市内を走る「トラムカー」(チンチン電車)に貸し切りで乗ってエイボン川を渡ったり、学校やお店の説明を聞き、夜の散策を考える。ここでは夜9時でも明るかったので大橋巨泉のOKショップを覗いたり免税店を見て歩いた。 (クライストチャーチ:リッジス)















12月2日(日)
この日は国内線で「北島」へ行く。空港のディスプレイはクリスマス一色で非常に美しい。空港に居た可愛い女の子も、ピンクのワンピースの背中に天使の羽をつけて楽しそう。
カメラを向けるとニッコリしてくれる。南島より北島の方が気温が高いのか少し暖かそう。ロトルア空港に着いたのが11時50分。

運転手さんは北島の人で色が浅黒く先住民の流れかなと想像した。
バスで昼食の場所「アグロドーム」というレストランへ。雨で残念だったがお花がいっぱい、ここでも各自お皿を持って目の前で焼いているお肉を「レア・ミディアム・ 」と好みに合わせて受け取る。
あと生野菜やライス・パン・フルーツ・ケーキ等はバイキング形式。大きな苺をいっぱいとアイスクリームが超美味しかった。
食後、鹿児島から参加の三浦さんという方が、夫のテンガロンハットをとても気に入って下さって、ちょっと拝借して写真を撮りたいという。花に埋もれたレストランで記念写真。














次に先住民の村「ワカレワレア・マオリ村」を訪問、ここロトルアは温泉の町、温泉が湧く所やポフツ間欠泉を見学。先住民マオリ族は現在国民の3割程度とのこと。マオリ語で「キオラ」はこんにちわ。この辺は地熱地帯とのことで、温泉の噴き出す力のすごさにびっくりした。別府温泉に良く似ている。

ホテルへ向かう途中、初めて市内のスーパーマーケットに入って買物をした。日本のスーパーと同じ感じでかごを持ってレジで清算。
包装をしてくれないので、薄い破れそうな袋をひとつくれるので自分で何もかも放り込む。
今日のホテルは「リッジス ロトルア」今回の旅で最も豪華なホテルだった。長期滞在できるような調理場もあり洗面所のバス以外に、もうひとつ、ベランダ側に何と大きなジェットバスが付いていて、ゆったりとスペースをとって悠々と過ごせる。
レース窓の外は緑がいっぱいで、夫は泡をぶくぶくさせて片足を上げて御満悦。
ホテルでの夕食は、先住民族マオリ族の歌と踊りのショーを見ながら、ハンギ料理を頂く。
私たち日本人観光客26名と中国人の新婚カップル10組程と韓国人観光客20数人、そしてアメリカ人のご夫婦2人という見物の中で、伴奏もなくアカペラで歌う歌唱力はすごかった。














夕食のあと、温泉へ行くのも旅行の日程にあり、マイクロバスの送り迎えがあった。日本の脱衣場によく似ていて、違うのは脱衣室まで土足のまま、その場で服を脱ぎ水着に着替える。お風呂は全部で4つ、ぬるいのから熱いのまである。露天風呂で自然な感じ、きっと快晴なら星がみえるはず。今日は曇り空。午後10時過ぎに部屋へ帰って、就寝。 (ロトルア・リッジース)


12月3日(月) 朝、7時40分ロビー集合でバスに乗って、ロープウエイに乗って、ロトルア湖を見下ろす山頂レストランでの和定食。
ごはん・みそ汁・鮭の塩焼き・おしんこ。残念だが小雨で景色は今ひとつ。
そのあと、ワイトモ鍾乳洞を見てから、その洞窟の中にある川で小舟に乗って「土ボタル」を見学。大きな声も出さず光も当てないで、ゆっくり進んで行くと、もう満天の星の天の川のように、いっぱいの土ボタルの発する光に感激・感動! 幻想的で神秘的なひとときだった。

いよいよ、最終地のオークランドへ向かう。バスで400km。スピードを出す無口な運転手。風景が南島とは違う。オークランドに近づくと、道の両側に、クリスマスツリーそのものの形の木が多い。ノーフォーク・パインツリーというそうだ。マウント・イーデンの丘までバスで上がると、オークランドの町が一望できる。
スカイタワーが目に飛び込んでくる。ヨットのアメリカン・カップが行われるヨットハーバーには、これから迎えるシーズンを待つ船がいっぱい停泊し、有名な長いハーバーブリッジを見学。風がきつい日。

日でも平気の羊の皮のブーツを買った。
カールトン・ホテルまでは近いと言う。今夜で旅行最後の日。全員で最後のシーフード・ディナーを頂いた。メンバーと大分親しくなり、中には夫の中学の先輩がいたり、話しが弾む。夜の自由行動で、せっかくなので、歩いて行ける「スカイタワー」へ登ることにした。片言の英語で入場券を買ったりして楽しかった。
カールトンホテルのクリスマスツリーは今まで見た中で一番大きかった。各エレベーターの出入口にもひとつづつ、背の高さくらいのツリーも飾ってある。春のクリスマスという感じ。
(オークランド・カールトンホテル)















12月4日(火)
午前7時集合でオークランド空港へ。9時30分発で成田空港へ向かう。
今回は旅行社の手違いで関西空港着が出来ない為、お詫びに、何と「ビジネスクラス」で10時間を過ごせた。
椅子の広さから、お食事・ドリンクなど何もかもリッチな気分で悠々と足を伸ばして帰国した。
成田で乗り継いで無事伊丹空港着19時40分。、私は今年4回目の海外旅行を終えた。











































































































 終わり

(記述日2001.12.10)
(掲載日2003.2.16)











「海外旅行」ページに戻る