雨飾山は深田久弥が「心残りの山」と表現した三度目にやっと登れた山だった。
糸魚川の小谷は私にとっても心残る青春の山だった。南小谷の千国という小さな駅で下車し、若草スキー場に毎年通ったものだった。
年末仕事納めの夕方に夜行列車に飛び乗り、1月4日の初出勤の朝に大阪に帰ってきた。
妻と姉夫婦と仲間たちと一緒に行った新婚の正月が最後になってしまった。
次の年に長女が生まれ、3年後に長男が出来て我が家は子育てモードになってしまった。
今回は毎日新聞旅行で「雨飾山と権現岳・鉾ヶ岳縦走」に参加。
雨飾山は日本百名山だが、権現岳・鉾ヶ岳はどんな山か予備知識は一切なかった。
なんでも畠山ガイドの推薦らしい。
10月17日(金)、京都竹田からバスに乗る。男性10名、女性9名の参加者。添乗員は旧知の山本さん。男性のMさん、Yさん、女性のNさんは山仲間。
MさんNさんとは来年に黒部五郎岳に一緒に行こうと誘い合っている山仲間。

北陸自動車道で尼御前S・Aでうどんの昼食。芝生で寝転んで「たこ焼き」を頬張る。
能生I・Cで高速を下車。棚口温泉の
「権現荘」まで行く。

温泉に浸かり、夕食までの時間、女性のKさん、Hさんが部屋に遊びに来る。実は部屋仲間の男性のHさんは、100名山を今年達成した私より二つ年上の大ベテラン。毎日新聞旅行のお馴染みさん。女性のKさん・Hさんとは古くからの山仲間。
そのような関係で私達は小宴会。夜は夕食後、畠山ガイドの部屋でまたまた2次会。少々飲みすぎた。
10月18日(土)、今日は権現岳と鉾ヶ岳の縦走だ。天候は最高に良い。足慣らしの積もりで出かける。

バスで登山口まで移動。7時35分登山開始。最初から急登だ。30分で標高差250mぐらい登った。紅葉と展望は最高だが、結構キツイ登りだ。急登というより、足のみならず手も使いロープも使って攀じ登ると言う感じだった。まるで岩登りに来たようだ。






私はこのような感じが好きだが、文句をいう人も多かった。
途中にあった胎内胴やはさみ岩等面白かった。








3時間掛かってやっと権現岳(標高1104m)頂上。展望は良く火打山等良く見えた。日本海も眼下に広がっていた。
そこから尾根筋を縦走。2時間ほど掛かって鉾ヶ岳(標高1316m)頂上。

昼食は持っていったミニ天婦羅ソバを食べる。



午後1時に下山開始。大沢岳を踏み、島道コースを下る。之もまた急坂だ。やはりロープを使う。女性は慣れていなくて待ち時間が長い。3時間半も掛かって島道鉱泉に降りてきた。
今日は本当に疲れた。日ごろ使わない筋肉を使ったからか、足でなく体の彼方此方が痛い。
バスで2時間半乗って、小谷温泉に行く。
本日の宿舎
「山田旅館」に着いた時はすっかり暗かった。

夕食時に100名山を達成したHさんのお祝い会があった。皆でTシャツに寄せ書きをする。ビールとワインで乾杯。
明日の雨飾山登山を控え早く寝る。
10月19日(日)、早朝3時頃強く雨が降る。その音で目が醒めた。
4時起床。5時出発。小雨が降っている。雨具の上下、スパッツとザックカバーを着けて完全装備。女性のKさん、Hさんは待機するという。Kさんは既に雨飾山に登っており、Hさんは晴れている時に登りたいとのこと。

5時30分登山口出発。ここの標高は約1100m。
薄暗い中、大海川沿いをモクモクと歩く。この辺はブナ林だ。1時間40分歩いて荒菅沢に着く。休憩。紅葉が美しい。




ここから急登だった。1時間15分で尾根筋に出る。しかし昨日の登りに比較すればずっと軽かった。
笹の原を歩く。日曜日のせいか登山客が多い。


笹平の分岐を通り、最後の登りで9時20分に雨飾山(標高1963m)頂上を踏む。天気は回復しているがガスがまだ残っていた。
冠雪した焼山が大きく見えた。


頂上写真を同室のHさん、Mさんと一緒に撮ってもらう。
100名山達成したH先輩の後に続きたいものと思う。双耳峰の一つに祠と地蔵があった。
昼食はミニきつねうどん。バナナとミカンも食べる。


カップでコーヒーを飲んだ。美味しく疲れが取れた。



9時45分に下山開始。1時間45ふんで荒菅沢に戻ってきた。
11時45分に沢を出発。
今回の登山中何時ものようにラストを歩いていた。ここからは自由に下山して良いとのことなので、トップグループで下山開始。
添乗員の山本さんを先頭に同室のHさんMさんと私が付いて行く。
丁度1時間でバスのある「雨飾高原キャンプ場」に降りてきた。
KさんとHさんの出迎えを受ける。



山田旅館で温泉に浸かり、途中のSAでうどんを食べ夜の8時に京都竹田駅に帰ってきた。
妻に電話して、新田辺駅まで車で迎えに来てもらう。

9時前に我が家に帰ってきた。荷物を整理し、洗濯物を入れて簡単な夕食を食べて寝る。
翌日、このホームページを作成。アップロードし、明後日の「苗場山・巻機山」登山の準備をする。
今シーズンの山登りもそろそろお仕舞いだ。私の登りたい山は雪が降り出し、冬山となりつつある。
今回の雨飾山で深田百名山も91座目となり、残る山の数も一桁となった。

終わり
(記述日:2003.10.20)
(掲載日:2003.10.20)