高原逍遥の八幡平
「山と友の会」の秋山特別例会があるという。東北の名山と紅葉と温泉と銘打った「八幡平〜岩手山〜早池峰山〜栗駒山」である。
私は1月の新年ハイク「くろんど園地で会おう」に参加し、会員にはなったがこれまで例会には参加したことが無かった。
中級か上級の例会に参加しょうという気持ちはあったが、初孫の誕生やハローワークの職業訓練で結構忙しかった。
やっと無罪放免になった7月からは百名山登山(17座)や海外旅行(ロシア)等、中1日から3日で出かけていた。
今回の特別例会は私にとって「山と友の会」の実質上の初参加である。ちょっぴりの不安の気持ちとどんな山行かの楽しみの気持ちが入り混じっていた。

9月19日夜9時30分、森之宮の事務所前に集合。小冊子の資料を貰う。バスの席は一番前の田中(強)リーダーの隣。初参加の私を指導・チェックする為か。

資料にはコース予定・運営体制と役割分担が書いてある。責任者は田中(強)さん、副責任者は楠原(良)さんと園田さん。
私は記録と装備・遭難対策。全員が何らかの役割を与えられていた。
班体制と隊列まで決まっていた。私は一班で班長はリーダーの田中(強)さん、副班長は女性の森田さん。二班の班長は長老の園田さん、副班長は岡山(龍)さん。総勢23名。男性7名、女性16名。
資料には他にコースの地図と概説そして宿の部屋割りまで載っていた。私の同室者は責任者と副責任者二人。
このような山行は初めてだ。記録係は私一人なのでどのようなことをするのかリーダーに聞いたが、最後まではっきりとは分からなかった。今でも分からない。
21時35分バス出発。2時間おきにトイレ休憩をとりながら、名神・北陸・磐越・東北自動車道を走って、松尾八幡平ICで降りる。
20日(金)は天気が良く、車中から私達が登る予定の栗駒山・早池峰山・岩手山・八幡平が確認出来た。
現物の山を目の前にして胸が躍る。

見返峠の八幡平駐車場に12時12分着。ここは既に標高1445m。レストランでうどんの昼食を食べ、軽装で12時半出発。
八幡平は岩手県と秋田県の県境を形成するアスピーテ型火山で山頂部は広い台地状を成している。
深田久弥の「日本百名山」では、次のように書かれている。
「八幡平は1613mの最高点のある所だが、特別の峰と称するほど際立ったものではない」。
たおやかな少稜が大きな特徴で、湖沼群散在する広大な高原湿原と、アオモリトドマツの原生林に覆われている。

隊列通りゆっくりと歩く。今日は登山というよりは散策だ。
鏡池やめがね池を横に見て歩く。40分程で標高1613mの頂上に着く。ここには木造のやぐらが建っていた。頂上写真を撮る。
ガマ沼・八幡沼を経て、源太森に登る。展望が良く鳥海山まで見えた。明日登る予定の岩手山はどの場所からもその雄大な姿を見せている。

午後2時24分にバスに戻る。今日歩いた歩数は5561歩。約3.3kmか。
私にとってあっけない百名山64座目だ。

八幡台樹海ライン経由で松尾八幡平ICから東北自動車道で滝沢ICで降りる。網張温泉の休暇村岩手が今晩の宿だ。
バスが目的地を探すのに手間取り、宿の着いたら直ぐに食事となった。夕食は特選秋会席料理で美味しかった。ビールを飲む。
宿泊地での酒代は「山友方式」とのこと。どのような徴収方法か良く分からない。
温泉に浸かって明日の為早く寝る。同室者は今回の偉いさん。少々緊張するが、何時ものように熟睡する。
(2002.9・24)
終わり
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