湿原の火打山









今日は頚城三山の火打山登山だ。天気は下り模様。夜中に激しい雨音で目を覚ます。今日の登山は雨と覚悟を決める。
10月7日(月)朝起きると雨が止んでいる。朝食を食べ、連泊の「ホテル戸隠」を後にする。

8時40分、登山口の「笹ヶ峰キャンプ場」に着く。標高1320m。山本さんの指導でストレッチ体操をする。
今日は二班で歩くこととなり、やはり最後尾のブービーにつける。

8時50分出発。ブナの大木が所々に残る明るい樹林帯の中をゆっくりと登る。
途中から雨が本降りとなり、カッパを身につける。蒸し暑い。
30分程で黒沢に着く。黒沢に架かる新設の橋を渡り、つづら折の急登が続く十二曲りに取り付く。
ナナカマドの赤い実が美しい。ゆっくりと何度も折り返しながら高度を稼ぐ。やっと稜線に飛び出す。
稜線場の樹林の中を進む。ガスが少しづつ薄くなり、山並みがうっすらと見え始める。



11時44分に富士見平に出る。ここは分岐になっており、右が黒沢、左が高谷池への道だ。
分岐を左に黒沢岳の中腹を巻く様に進む。ネマガリダケの滑りやすい道だ。シラビソの樹林帯に入る。
1時間程で、赤い三角屋根の「高谷池ヒュッテ」に到着。火打山・焼山が良く見える。標高は既に2200m。
ここにザックを置いて、空身で登っても良いが、私はそのままザックを担いで登る。

木道が続く。周りの景色は尾瀬のようだ。彼方此方に池塘が点在し、岩がごろごろしまさしく「天狗の庭」だ。
2時過ぎにライチョウ平を通り、最後に丸太のついた急な階段を登り、頂上に飛び出した。

2時48分、火打山頂上。標高2462m。頚城三山の一つである焼山が直ぐそこに見える。火山活動のため今は登山が禁止されている。
展望は良い。遠くに剣岳そして槍や穂高連峰が見えた。雲の上に苗場山。明日登る予定の妙高山が男性的な姿を見せている。

3時下山開始。帰りは一本道なので、「高谷池ヒュッテ」まで自由に降りて良いとのこと。
今回の山行ではいつもラスト付近を歩いていたので、少しストレスが溜まっていた。私は下りは得意だ。
下りはある程度のリズムを持って、バランス良く下るほうが負担が少ない。私は一気に下る。人から見れば飛ぶようにという感じかも知れない。ヒュッテに着いたら先行していた女性が一人居た。「貴方は2番ネ」と言われた。足の達者な女性も居るものだ。

水場で靴やスパッツを洗い、皆そろって本日の宿「黒沢池ヒュッテ」に向かった。
又、ブービーを歩く。1時間程で八角形の丸屋根を持つ独特の形をした「黒沢池ヒュッテ」に着いた。山小屋だ。
2階の太い丸太に囲まれた不正形な半畳ぐらいのスペースが私の寝床だ。
夕食の後、またまた宴会が始まる。リーダーの畠山さんや福島さん山本君そして三谷君らのテーブルで飲みなおす。
寝る為に2階に行けば又そこで山談義。楽しいひと時だった。

深田百名山69座目だ。あと一つで今シーズンの目標であった70に達成。




 


  火打山登頂証明


 


  (2002.10.11 ) 

 


       終わり 








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