名鉄観光から「開聞岳登山」の案内があったので申し込んだ。
今年になって始めての100名山登山。冬に左足の「弁慶の泣き所」をチェーソンで切り、数針縫ったので本当に登れるか不安が残る。日常生活にはどうもないが、果たして山に登れるのか。
4月6日午後5時半、会社の終業時間のタイムと同時に飛び出して、谷町4丁目駅のロッカーに預けておいたリュックを手に「フェリーターミナル駅」に急ぐも午後6時28分のバスは出た後。
タクシーで大阪南港かもめ埠頭乗り場へ行く。殆どの参加者は集まっており、私以外は全員登山服。
40数名のパーティ。半数以上はいつものように女性か。
午後7時半、宮崎港行きの「マリンエキスプレス・2等寝台」にて出港。
バイキングの定食と缶ビールで夕食。9時頃風呂に入って寝る。
翌朝6時起床、又朝風呂に入って7時からやはりバイキングの朝食。納豆の朝ごはん。食後のコーヒーもOK.。宮崎港に8時20分着。
バスに乗って一路鹿児島を目指す。ネッシーでなくイッシーで有名な「池田湖畔」で昼食。
水槽に大きなうなぎが何匹も飼われていた。これがイッシーか?。
池田湖の向こうにこれから登る「開聞岳」が大きく円錐形を見せている。
薩摩半島の最南端にそびえる薩摩富士「開聞岳」。「これほど完璧な円錐形もなければ、全身を海中に乗り出した、これほど卓抜な構造もあるまい」と深田久弥は言っている。
12時37分、標高85mの駐車場を出発。ふれあい公園(標高120m)12時46分。
ここから山頂まで3.3km、標高差約800m。帰りは飛行機の為、約2時間で登らねばならない。
ゆっくりとマイペースで登ればどうということはないが、急登すれば足にくる。それが心配だ。
登山道は山体をちょうど一周するように螺旋状につけられている。この山は円錐形である上に放射谷が殆どないのでこのような螺旋道が可能なそうだ。
それを聞いて少し安心する。この前の「荒島岳」のような急な登りは無いだろう。いずれにしても最後尾をゆっくりと歩く。
4合目(標高345m)で左側が開けて下界が覗け池田湖が見えた。
午後1時13分。5合目1時25分、標高460m。6合目1時39分、標高650m。標高は私の時計の為多少の誤差はあるがほぼ正しいものと信じている。7合目1時52分、標高665m。7合目から大きな岩がごろごろしている。
ガイドさんの教えでストックをリュックに入れる。両手を自由にして登る。
このあたりから足の太ももが少し引きつってくる。休むことなくゆっくりと歩く。8合目2時5分、標高720m。
あと残り200mだ。もし足が吊って歩けなくなれば、「両手で這い登ってやる」という覚悟。
9合目2時21分、標高815m。岩の堆積した斜面を登る。
やっと頂上に着いた。午後2時35分、標高903m(正確な標高は922m)。霞がかかっているが景色は良く、遠くに硫黄島も見えた。
晴天の時は屋久島まで見えるという。
万歩計の数字は7809歩。一歩約40cmだったことになる。予定通り登りは約2時間。
帰りは先頭グループで下山する。先頭が若い女性だったのでゆっくりと付いていったが、私のペースとは合わない。
7合目付近で休憩したのでお先に降りる。マイペースで一気に降りた。
女性には「早くビールが飲みたいので」と断った。ガイドさんは下りも約2時間と言っていたが、約1時間で麓まで降りてきた。
公園にはビールが売り切れていたので、駐車場まで降りて、缶ビール2本飲んだ。美味かった。足はいつもと同じく何もなかった。
今年もこれから又山へ行けるという喜びが沸いてきた。
鹿児島空港から関西空港まで飛行機で帰った。家には午後11時頃に着いた。贅沢な旅だが、18800円とは割安と思う。又利用したいと思った。妻には鹿児島で饅頭を買って帰った。
終わり
(記述日:2001.4.15)
(掲載日:2003.2.23)