妻との木曽駒ヶ岳・美ヶ原散策






東京赴任中の三連休の為、9月14日(木)奈良の家に帰る。
娘陽子はバリ島−妻と二人の休日だ。
15日午前3時木曽駒ケ岳へ向かって車にて出発。10分程で京奈和の西田辺から乗り、駒ヶ根インタ−まで高速道に乗りっぱなしだ。途中1時間30分程仮眠したり、妻の作った弁当を食べたりして、駒ケ根高原9:43発のバスにて、しらび平に向かう。
しらび平の標高1661.5mかなり高い。
ここからモンブランに匹敵する駒ケ岳ロープウエイに乗って、一気に2611.5mの千畳敷に約7分にて着く。
超大型台風の影響か、そこは霧と雨と風の為視界は無し。
生まれて初めて登山者カードを提出。係員に雨具・手袋・足元の点検を受ける。
「稜線は風が強いので、危なければ引き返して下さい。」との忠告。早速売店にてカッパと手袋を買う。こんなことなら折角買ったゴアテックスの雨具を持って来るのだった。後の祭り。
11:15妻と二人で千畳敷カールに向かって下る。視界0の為、回りの景色が全然見えない。
道だけははっきりしていて安心だ。急な登りになる。宝剣岳の北に突き上げている乗っ越し迄の登山道だ。上部はルンゼのようだ。
急坂の為、妻は50m毎に休憩。ゆっくりゆっくり歩く。
もし稜線が見えていれば、余りの高さの事により、妻は登ることを止めていただろう。何が幸いするか分からない。
やっと12:30に稜線に出る。稜線はかなり広く、風は強いが雨は止んだ感じ。
宝剣山荘が見えていたので、妻とそちらに向かう。
霧により回りの展望はダメだが、足元の高山植物が可愛くて、妻は満足。
中岳へ向かうことにする。途中の駒草の花が可憐だった。
駒ケ岳へ向かって二本の道があり、楽そうな左の方を採る。少し進むが木曽側からの風が強く歩けない。吹き飛ばされそうな突風だ。無理して歩くが、大きな岩にぶつかる。私だけ試しに登るが、とてもこれでは妻は無理と引き返す事にする。戻って中岳への道を採る。
風が強く寒い−妻はここで待つと言う。それでは中岳で会うことにして、先行する。
5分程で中岳に着くが駒ケ岳への道が分からない。石の祠が有り前に鉄製の刀が2本あった。写真を撮っていると、妻ひろ子がゆっくりと登って来た。丁度風の当たらない場所があったので、そこで妻が待つことにして、にぬきを食べ、お茶を飲み、リュックを置いて、、駒ケ岳へ私一人出発する。
13:00にて14時迄、1時間で帰る約束をする。北西に向かって下り、駒ケ岳への急なガレ場を登る。
霧が少しだけ晴れて来た。頂上はすぐそこだ。一気に登る。
駒ケ岳神社にお参りして、2956mの木曽駒ケ岳の頂上で写真を撮ってもらう。
急いで帰る。中岳の登りはきつかった。37分で妻のところに戻る。早過ぎて妻はビックリ。
帰りは1時間程で千畳敷カールに戻る。途中一瞬霧が晴れ、展望が開ける。妻は大喜び。
山荘の食堂で山菜ソバ・牛丼・ビールを注文する。
妻は高山病の為か食欲がない。少し休んで15:45のロープウエイに乗る。
駒ケ根高原に降りて来るが、くたくたな感じ。取り敢えず温泉に入りたい。駒ケ根ハイランドホテルへ行けば泊まれるとのこと。
昨夜の睡眠不足もあり1人12000円にて申し込む。早太郎温泉にて疲れを癒す。夕飯は食べ切れないぐらいの御馳走だった。すき焼き・鮎の塩焼き・天麩羅・茶わん蒸し・煮物・ソバ−−−−ー−−。さすがの私もビールを残してしまった。
部屋に戻ってゴロリと横になったら、猛烈な睡魔に襲われた。
朝7時過ぎに目を覚ます。約11時間眠った事になる。元気一杯温泉に入って、朝ご飯となる。相変わらずの御馳走。今日は全部食べる。
さてどうするか--------折角比処まで来たのだから、此の際、百名山の美ガ原へ行きたいものだ。
余り歩かない事を条件に妻も賛成する。宿を9:30に出る。
旧竹村家住宅・郷土館・光前寺を散策する。台風がやって来ているが、駒ケ根インターから松本インター迄高速に乗る。
浅間温泉・美鈴湖を経て有料林道美ケ原線で向かう。
途中で食事して、思いでの丘・武石峰を通って、午後3時前に美ケ原高原の駐車場に着く。
霧と小雨で寒かったが、比処まで来たので、最高峰の王ケ頭に行く。
そこにはアンテナが立ち並び、少しSF的な感じがする。2034mの所で写真を撮る。風が強く吹き飛ばされそうだ。回りは何も見えない。すぐに戻る。花が綺麗だ。やなぎラン・うめばちそう・山ほたるぶくろ。
美ケ原自然保護センターを覗いて、一路、奈良へ帰ることにする。
超大型台風との競争だ。松本インターから乗り、午後10時に家に到着。台風のためか比較的スムースに走れた。
今回の旅は、23854歩だった。2日間で百名山を2つを登って大満足。

(1995.9.15〜16)

                                                                       終わり





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