今日8月26日(火)は、薬師沢小屋から地上の楽園「雲の平」を越えて黒岳(水晶岳)を登り、北アルプスで一番小さな小屋である「水晶小屋」に泊る予定だ。
深田久弥の「日本百名山」には黒岳(水晶岳)について次のような記述がある。
「大抵の山は、その頂上から俯瞰すると、平野か、耕地か、煙の立つ谷か、何か人気くさいものを見出すが、黒岳からの眺めは全くそれを絶っている。四周全て山である。」

朝4時起床。5時朝食。5時40分出発。今日は雨模様。雨具のズボンを穿いて、上着は直ぐに着れるようにして出発。
黒部の源流地帯である「薬師沢」を離れて、雲ノ平への急登を登る。かなりキツイ登りだ。しかも重たいザックを担いでいる。
2回の休憩を取り、2時間ほどでやっと木道の端に着いた。途中で雨具の上着を着る。
木道は雲ノ平のお花畑を保護する為に整備されたものだ。

アラスカ庭園等いくつかの庭園を見ながらお花畑を歩く。途中に土砂降りの大雨となった。


8時45分に「雲ノ平山荘」に駆け込む。雨具を付けていなかった人が数人おり、彼らはずぶぬれだ。やはり、山では何事も早め早めにすべきと痛感する。

着替えのこともあり大休憩となる。ここで食べたうどんは美味しかった。それ以降この小屋のことを皆で「うどん小屋」と呼ぶようになった。

10時25分、祖父岳手前の分岐、ケルン群の祖父岳(2825m)を通過。11時45分岩苔乗越着。ここで昼食となり、私は持参のうどんをお湯をかけて食べる。


リーダーの永井さんは、「乗越は鞍部と違って、必ず両側に道がある」と説明。それでは峠とどのように違うのか聞きそびれた。



12時15分出発。「ワリモ北分岐」の標識を見て、1時間足らずで本日の宿泊地「水晶小屋」に着いた。ここは北アルプスで最も小さな山小屋と言われている。



ザックを下ろして空身で登る。岩場と言われていたので私はストックを置いていく。




最初はなだらかな山道だったが、途中からごつごつした岩場となった。


約40分で頂上に着く。黒岳(水晶岳)頂上だ。標高2996m。




視界はガスの為あまり良くない。北峰に三角点があるというので私は三角点を触りに行った。
帰りもやはり40分ほどかかって、3時5分に水晶小屋に帰ってきた。



この小屋は正しく小さく、8畳程の部屋に私達のパーティ17名と他の3名とで20名が寝ることとなった。
押入れ(布団入れ)の上下に5名づつ、部屋に10名と寿司詰めだった。夜中に皆がトイレに起きるため誰しも安眠出来なかったみたいだ。

私は一度もトイレに行くことなく、2〜3回目を覚ましたが、殆どは熟睡していたと思う。
妻から時々「お父さんは鈍感だ」と言われるが、山登りには合っているみたいだ。

今日登った黒岳(水晶岳)で深田100名山は82座目だ。

終わり
(記述日:2003.9.3)
(掲載日:2003.9.3)