2004年6月11日(金)から13日(日)まで、今シーズン最初の登山は北海道の北の果て「利尻山」となった。
私にとって深田100名山の94座目だ。今年こそなんとか100名山を完登したいものだ。
オフシーズンに碌々鍛えていない私にとって、シーズン最初の山登りは不安が一杯だ。
一昨年の焼岳、昨年の鳳凰山はしんどかった。今年の利尻山は海面からすくっと標高1719mまでかっこよく立っている山だ。
アプローチで多少バスで行っても、少なくとも1500mの標高差を登って降りなければならない。
今回の登山は何時ものように「毎日新聞旅行」だ。
6月11日朝、何時ものように妻に生駒駅まで車で送ってもらう。
上本町6丁目からバスで「関西国際空港」に行く。9時半集合。
メンバーは19名。女性は7名だった。数人は日頃一緒に登っている山仲間だった。

関西空港を全日空1797便で10時30分発。機内で空港で買った幕の内弁当を食べる。稚内空港12時40分着。
時間待ちを利用して、数人の仲間と稚内港の市場で「蛸シャブ」を食べる。

15時30分に連絡線出発。初めて見た「利尻山」は海の上に浮かんでいた。

17時10分に鷲泊港に着く。直ぐにバスで本日と明日泊まる予定の旅館「田中家」に行く。
部屋は男性3人で、山本さんと新田さんだった。
近くの温泉に浸かりに行く。
食事は生きたウニ等海産物が一杯の豪華だった。生ビール一杯でご機嫌となる。明日は4時起床。早く寝る。





6月12日(土)朝4時起床。5時出発予定。朝弁当と昼弁当があるが、朝弁当を食堂で先に食べる。
昼はミニきつねうどんにするため、お湯を魔法瓶に入れる。パンもある為、昼食のおにぎりは置いていく。
山登り途中の昼食おにぎりは食べにくい。
バスで登山口の「利尻北麓野営場」(標高約230m)に行く。ここでストレッチ体操をし、5時15分出発。
先頭は添乗員の古藪さん。現地リーダーは古内さん。二人とも女性だ。私は何時ものようにラストを歩く。
最後尾は古内さんだったので道中よもや話をする。






今日は鴛泊コースだ。10分ほどで3合目の甘露泉水に着く。ポン山分岐を左手にやり過ごし、乙女橋を渡って樹林帯を歩く。
6時に4合目通過。ゆっくりとしたペースだ。足は快調。
この辺はトドマツ・エゾマツの針葉樹林帯だ。6時41分に5合目着。礼文島が良く見えた。天気は薄曇。
7時6分に第一見晴台6合目に到着するが、20mの強風が荒れ狂っていた。昨日あるパーティーは9合目で風のため撤退したそうだ。







この時点で「場合によっては諦めざるを得ない」と観念する。
7時35分に7合目七曲に着く。この間色々な高山植物が咲いていた。
第二見張台を超え、8合目・長官山(標高1218m)に着くが、そのまま休憩無しに非難小屋まで足を伸ばす。8時45分だった。
カッパの上下を身に付ける。














外に出て歩き出すと、風が収まり、時々太陽が顔を出す。ラッキーだ。これならリーダーストップが掛からないだろう。
安心する。
9時40分、9合目に到着。ここから西面は崩壊後の絶壁が続く。リシリヒナゲシが可愛い。
一歩一歩進む。少しもしんどくない。標高1550mの沓形分岐を通り、10時47分に頂上(北峰標高1719m)に達する。
山頂神社にお参りし、記念写真を撮ってもらう。
礼文島をはじめ、展望はすこぶる良い。風もない。昼食きつねうどんを食べ、30分で頂上を後にする。
11時15分下山開始。帰りは高山植物を愛でながら、15時42分にバスに戻った。
登り5時間30分、下り4時間30分で、標準時間通りだった。











旅館に戻り、近くの温泉に浸かり、帰りに高山植物園に寄った。
晩餐は宴会となり、2次会も大いに盛り上がった。
6月13日(日)、朝5時から姫沼一周めぐりやエゾカンゾウの群落地、写真展、高山植物販売所等の観光をオプションでしてくれた。
コーヒー付きで1000円とは安く、行って良かった。








鴛泊港8時40分発、稚内空港から全日空1798便で関西空港に15時45分に帰ってきた。
生駒駅に迎えに来た妻と、うどんを食べて我が家に帰った。
この利尻山登山で深田100名山は94座目だ。足も大丈夫。何とか今年度中に達成したいものだ。
幌尻岳のさくねんの台風による被害の復旧が順調に進むことを祈るばかりだ。






終わり
(記述日:2004.6.13)
(掲載日:2004.6.21)