お隣の国ー韓国へのたった3日間の旅
( 2002.1.20〜1.22 )
当初、韓国の首都「ソウル」への旅を計画したが、日程が合わず、結局都合のいい日程では「釜山周遊3日間」というコースになってしまった。
でも、いつでも行けるという気持ちで一度も訪れていない韓国という国は一体、どんな対日感情を持たれているのか?などちょっと心配というのが私の正直な気持ちであった。
1月20日(土)
関西空港集合が午前11時45分。受け付けた後は、自由に「アシアナ航空 OZ-113」へ各自乗り込むように、とのこと。一緒のツアーの人がいるのではなく、全く我々だけでの行動である。
大韓航空と思い込んでいたので「アシアナ航空?」って聞いた事がないなあ、とまた不安だ。
1時間15分で釜山空港到着。荷物を受け取って入国審査を済ませると、女性のガイドさんが「Mr.&Mis Mizokawa」と書いた紙を持って待ってくれている。フォーカスツアーの方が現地の会社とのこと。私たち2人にガイドさんと運転手さんが付いて、専用のマイクロバスで3日間、面倒を見てくれるらしい。2人だけの対応で自由がきいて有難かった。

早速「アシアナ航空」の事を聞いてみると、ガイドさんは「大韓航空よりアシアナの方がいいので私も乗るならアシアナにします」とのこと。関空でツアー受付の男の人から聞いた通りの答えで、とても安心できてほっとした。
お昼は関空で少しと機内食も出たので、午後3時25分到着後、その専用バスに乗ったのが、もう4時頃。まず、釜山市内観光へ。
時差はなし。気候もほとんど日本と同じで、キルティングを着込んで手袋も必要な冬そのもの。

最初に行ったのは「龍頭山公園」で高いタワーにエレベーターで昇って、釜山港から日本へ続く海を見たり(もう太陽が西に傾き、眩しい)市内全体を見下ろす。みんな日本人と同じ顔なのに言葉が違うのが不思議な感じ。
上から見た「チャガルチ広場」へ向かうが、途中でバスを降りて賑やかな商店街を案内してもらう。
「メガネを作るなら、ブランド品が安いですよ」とか「かばんは?靴は?」と教えてくれるので、私は前から欲しかった「フェンディのかばんはあるかしら?」とちょっと聞くと「とても安い所を案内する」と連れて行ってもらったり、さすが韓国のエネルギッシュなバイタリティーに圧倒される。
道のあちこちには中高年のおばちゃんが、道いっぱいに「キムチ」や「炒め物」や「のり巻き」などを賑やかに座り込んで売っている風景が印象的。

いよいよ「チャングル市場」へ最初に目に飛び込んできたのが「ブタの顔の丸焼き?」のようなのがテーブルに並んでいる。
ここでは旧正月でお祝いするので、その縁起物らしい。顔が笑った感じのブタが高価とのこと。やっぱり「国が変われば」行事もいろいろ違うものと感心した。
夕方の薄暗い中、露天の店に裸電球がぶら下がり、赤々と照らされていて店には、いろいろな魚がいっぱい並んでいる。まだ生きて動いている海老やいか、日本に比べて大きいように見える。
ここ釜山は港町なので海のものが豊富な感じである。圧倒されるほどの人の数・賑やかさだ。

カメラを回したり、もの珍しく覗き込んだり、とすぐに時間が経過する、韓国での最初の食事はさすが「カルビ焼肉」に案内された。
白いご飯に銀色の重いお箸が付いてくる。竹や木のお箸なら、捨ててしまうので資源の無駄と最近は考え直されているとのこと。実行しているのが日本と違うなと感心する。
そして日本の場合は、ご飯を食べる時に「お茶碗」を持つのが行儀がいいと言われているが、こちらでは「お茶碗」は持つと行儀が悪く、置いたままが正しいとのこと。
いろいろちょっとした事が大きい違いに驚く。お肉は柔らかく美味しかった。
今夜のホテルは「慶州コーロンホテル」なので、食後は高速道路に乗ってまっすぐ、慶州の町へ向かった。2時間ほど走って慶州のインターに着いたが、出口(入り口)の料金所が、瓦屋根でびっくりする。慶州の町は昔の「新羅」の都として古い建物を大切にしているとのことで、民家は勿論、ガソリンスタンドの屋根も瓦葺きなのには驚いた。それも全部、黒い昔ながらの瓦である。まるで昔の日本を見ているような懐かしさを感じる。
少し郊外に今夜泊まるお洒落なホテルが見えてきた。食事は済んでいるので「温泉風呂」に入る。
10時までというので大急ぎで浴場へ向かったが、女湯は10時前なのにお湯は空っぽで係りの人が湯舟をゴシゴシ洗っているではないか。残念。仕方なくシャワーとサウナだけで出てくるが、夫はまだ。
暫く待つと「ええ湯や。気持ちよかった。一人で貸し切りや」と現れる。うらやましい。

21日(月)
朝食は「韓国朝食」にしようと行ってみたが、どうも私が食べれる感じではないし、夕食も昼食も韓国料理だし、と中華にした?。
今日の観光は、ここ慶州はかつての新羅(しらぎ)の国なので世界遺産になっている史跡が多い。
まず、世界遺産の仏国寺と石窟庵へ。石窟の中の立派な仏像が素晴らしい。天候にも恵まれ石窟への道のりもハイキングのように気持ち良い。仏国寺は建物の彫り物が見事で、いくつもの仏像が安置されていて、曲線美の階段を登ってこれらを巡ってお参りしたら極楽浄土へ行けるとの事。
古い古墳はまぁるい小山のような古墳の中で、その埋葬品が展示されていて、見事な王冠や細工の細かい宝石が散りばめられた首飾りなど色鮮やかな品々に感動した。
次に訪れたのは昔の国王が住んでいた別荘跡を見学。ボートで遊んだ川が流れ、昔の栄華が偲ばれる。
もうひとつの世界遺産である海印寺へ行く予定だったが往復に半日かかるし、オプションで韓国と言えば「青磁」などの焼き物を見たいと希望して、2ヶ所に案内してもらった。
説明してくれるのは片言の日本語で丁寧なもの。1000度にまで温度を上げるという登り窯も見学して展示場では販売品を夫婦それぞれ結構、気に入って購入して楽しかった。
昼食のビビンバはとても美味しくて日本へ帰っても作りたいと思ったほど。でも石焼鍋がなくて、実行していない。チジミまで追加注文してお腹いっぱい。

午後は釜山へ戻ると、慶州と違って都会・都会で車の渋滞もひどいし、工事中も多かった。
高層マンションの建設が進み、釜山の町周辺はどんどん立ち並びつつあるという。また日本と違って「地震」が無いということも高層ビルでも安全という感じ。
今夜のホテルの「釜山国際ホテル」はちょっと環境の悪そうな繁華街のど真ん中で、一旦、部屋へ入って荷物を置いてから、2人で周辺を散歩した。飲み屋さん・食べ物やさん・劇場・結婚式場などが雑然とした場所だったが、ホテルの中は問題ない。
夕食に、いつもの運転手さんが迎えに来てくれる。
夕食は「海鮮鍋」、ご飯がついて、キムチがついて、大好きな「なべ物」が美味しかった。
夜はオプションで「ホワイト タイガー ショー」を高いチケット代を払って見ることにした。ロッテホテルの最上階で、それぞれテーブルに分れて「ドリンク」を飲みながらショーを見るという趣向。大きな白い虎は、ほんの少し出て来るけれど、ほとんどがミュージカル形式の歌と踊りというものだった。

22日(火)
いよいよ、11時30分発の飛行機で帰国の日。
韓国の食料品のお店へ案内してもらう。キムチは私が苦手なので、少しだけ買って、「安い!」と思ったのは「韓国のり」、塩辛くて美味しいんでいっぱい買った。
空港で楽しく過ごしたガイドのキムさんともお別れ。「今度また日本へ行きます」「連絡してね」と約束したが、果たして本当に連絡してくるかな?と楽しみだ。「カムサ ハムニダ(ありがとう)」を繰り返して別れた。
釜山空港では「ウオン」を使い切ろうと「チョコレート」や日本でも売っているお菓子類がこちらの方が値段が安いし、と買っていて遂に足らなくて日本円を足す始末。
午後1時頃、関空到着。もう一度、ソウルにもまた行きたい。
終わり
(2002.1.25)
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