6月22日(日)早朝3時起床。薄ぼんやりと外は明るい。天気は良さそうだ。今日は念願のトムラウシ登山。

朝・昼2食分の弁当を持って3時半出発。「東大雪荘」の車で、トムラウシ短縮コースの登山口まで送ってもらう。
4時10分出発。標高955m。平坦な林間と笹根のコース。20分程でトムラウシ温泉コースとの分岐。時間にして1時間半ほど楽をさせてもらった。
緩急の林間コースを通って、5時21分に「カムイ天上」に着く。標高1321m。
カムイ天上からコースは次第に尾根をはずれ、右下のカムイサンケナイ川沿いの斜面から沢に沿って登るようになる。ぬかるみの道。

この沢にはまだまだ雪渓が残っていた。結局アイゼンを付けて登る。汗ばむ。天気は快晴。青空が雪渓の白さを引き立てる。
やがて岩礫の急斜面に入り、登りきったところが「前トム平」だった。約2時間かかった。
お花畑が広がる。

ここからハイマツのゆるい斜面を一段登れば、いくつものケルンがある尾根の上に出た。尾根上で一匹のキタキツネが逃げもしないで私たちを見送ってくれた。

ケルンの尾根から下って、「トムラウシ公園」に下りる。美味しい水場だった。8時42分。
9時34分、十勝連峰と大雪山縦走路との分岐点に出た。
分岐を右折して岩礫の急斜面に取り付く。目の前にトムラウシの頂上が見える。

積み重なる大岩を攀じ登るようにしてやっと山頂に着く。10時10分、標高2141m。
天気は最高。期待通りの大パノラマが広がる。昨日登った十勝岳。美瑛岳、富良野岳。昨年登った大雪の旭岳、黒岳等々。
これほどの展望は珍しいことだとリーダーの間さんは言っていた。

標高差1200m程だが、アップダウンの激しい縦走路で登りに6時間かかった。
登りがいのある登山だった。高山植物の女王コマクサも見れた。

下山はやはりラストを歩く。雪渓ではアイゼンをつけて滑り下りた。スキーのようなグリセードのような感覚だった。
登山靴を泥だらけにしながら、5時間掛かって降りた。

「東大雪荘」に到着後、まず温泉に直行した。サウナもあり露天風呂等楽しむ。
夕食は大広間での宴会だ。43名全員登頂の満足顔。
食後ロビーで電話していると、女性が飲みませんかと誘ってくれた。添乗員の河村さんや、ベテラン登山家のO女史。昨年百名山を40登ったというYさん。同室のMさん、TさんHさん。
飲んでいる途中で消灯。お開きとなる。

6月23日(月)8時半トムラウシ温泉を出発。途中トイレ休憩や、ラーメンの昼食。ゆっくりとぶらぶらしながら千歳空港に行く。
妻への土産に六花亭のレーズンサンドを買う。3Fのレストランでイカソーメンとジャガバタ・枝豆で生ビールを飲む。
トムラウシは深田百名山76座目だ。
私の足腰はまだしっかりしている。この調子なら今年中に百名山達成も夢ではなさそうな気がしてきた。

8時半ごろ妻に生駒駅まで迎えに来てもらう。まだ孫娘が我が家に居るらしい。可愛くあどけない顔を見るのが楽しみだ。

終わり
(記述日:2003.6.24)
(掲載日:2003.6.24)