焼岳登山と上高地散策
昨年11月九州霧島連山の「韓国岳」登頂以来、深田100名山には登っていない。
冬山には力不足のため近寄らないようにしていることと、4月〜6月迄ハローワークの 職業訓練で「PCエンドユーザーサポート科」の研修を受けていたからである。(その成果としてこのホームページが立ち上がった)
又、私個人の喜びごとであるが、娘が初孫を出産する為、実家の我が家に帰っていたこともある。
アッシーでもある私の遠出を妻と娘から厳禁されていた。(3月19日に無事可愛いい女の子誕生)
半年以上登山といえるような山登りをしていない為、不安であった。果たして標高差1000m以上の「焼岳登山」が出来るか?
体はいたって元気であるが、最も大事な足が言うことを効いてくれるかどうか。
今回は「名鉄観光」主催の夜行バスによる登山ツアーである。
6月29日(土)夜10時50分京都竹田出発。名神ー東海北陸自動車道を通って、平湯駐車場に30日(日)早朝4時半着。バスの中ではほどほど仮眠出来た。朝食と昼食の二つの弁当をもらい、バスの中で一つを食べる。
最近開通した「安房トンネル」を通って、中の湯登山口で下車。2台のバスで総勢80名。
5時30分 登山開始。 標高1315mからゆっくりと歩着始める。最初からかなりの急登だ。
6時4分に5分間の休憩。30分一寸で約300mの標高差を登ったことになる。私のペースの2倍だが、まだ足は痛くない。これならなんとか行けるのでは。
道はブナの樹林帯だ。薄暗い森の中をゆっくりゆっくりと歩く。道端にはイワカガミのピンクの花、白い透明感のある「幽霊草」。
7時14分−第2回目の休憩、標高は1935m。2時間も掛からず600m以上も登ったことになる。半分以上だ。自信が湧いてくる。
途中で会社時代の友人R氏にばったり出会う。偶然の再会を喜ぶ。以後一緒に登る。
樹林帯を過ぎ、直ぐそこに「焼岳」が見えるが、登れども登れども近づかない。少々足が重くなってきた。
8時6分−第3回目の休憩。標高2220m。もうすぐだ。噴煙が見える。ぷーんと匂う硫黄。急なガレ場を登る。足が少し吊ってきた。
頂上は南峰で焼岳の最高峰(標高2458m)であるが、今は火山活動のため登頂禁止となっている。
我々はさらに奥の北峰を目指す。
ゆっくりと半ば足をひき摺りながら岩を登る。やっと尾根筋に到着。リュックを添乗員に預け、空身になって北峰へよじ登る。
8時44分、焼岳(標高2393m)登頂。天気が最高に良く、西に笠ヶ岳、北に穂高連峰、東に霞沢岳がはっきりと望めた。雲海の向こうにどっしりとした乗鞍岳、遠くに御岳も見えた。眼下に梓川と上高地、反対側に新穂高温泉。素晴らしい景観だ。
下りりは上高地へ降りることになる。新中尾峠への道は鎖と階段の危険な場所だった。
途中の展望台でお茶を飲み、弁当を食べようとするがあまり食欲は無かった。上高地でビールでも飲むか。
焼岳小屋を過ぎて、どんどん下る。
足の調子は良いがかなり疲労していることが分かる。
やっと12時に「田代橋」に着いた。約6時間で「焼岳」を1000m登り、1000m降りたことになる。かなりの強行軍だ。
それからゆっくりと梓川沿いを散策する。ウェストンのレリーフ、河童橋等々。
(ウェストンのレリーフをクリックすると、「ウェストンの秘話」)
R氏とビールで乾杯、談笑。午後1時半バスで上高地出発。
途中、ひらゆの森で入浴。汗と疲れを洗い流す。またまたビールで乾杯。
3時半平湯出発。8時半京都竹田着。いつものように新田辺まで妻に車で迎えに来てもらう。
今回は深田100名山48座目だ。大正池からのあの「焼岳」にやっと登った。北アルプス唯一の活火山。噴煙上る山。
深田は上高地から半日で登れる「易しい山」と書いているが、とんでもない。かなりしんどい登り甲斐のある山だった。
終わり
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