那須・常陸・尾瀬・日光方面で、未だ「奥白根山」と「皇海山」は登っていなかった。
東京に単身赴任している時は、何時でも登れると思っていたが、大阪に帰ってきたらなかなか行けない山になってしまった。
今回「毎日旅行」で「男体山・日光白根山・皇海山・武尊山・谷川岳」があるという。
深田百名山を一度で5座登ると言う贅沢な計画だ。
私は数年前の東京単身赴任時代に、
男体山・武尊山・谷川岳には登っていたが、奥白根山(日光白根山)と皇海山があるので申し込んだ。
9月21日(日)、何時ものように妻に近鉄京都線の「新田辺駅」まで送ってもらう。
京都駅10時39分の「雷鳥13号」に乗る。リーダー兼添乗員は川原井さん。私は会うのは初めてだが、皆から評判は聞いていた。
口髭を蓄えた頼もしい人物だった。仲間から「嵐を呼ぶ男」と言われていたが、本人は「嵐を待つ男」と言っていた。
何でも彼がリーダーの時に色々なアクシデントがあったらしい。この前の台風10号の「幌尻岳」で起きたヘリコプター脱出事件も彼がリーダーだったらしい。テレビにも出演した有名人だ。今回の山行きでも途中で出会った他パーティーの人にも「あの時の人だ!」と指差されていた。
今回は男性が多く9名、女性は2人だけだった。夫婦者は二組だったので、独身女性は居なかった。
Kさん夫婦とは北アルプスで同行したし、Mさんとは今回が3回目だ。

金沢駅で「はくたか9号」に乗り換え、越後湯沢駅に15時57分に着いた。バスで尾瀬戸倉に行く。宿は「マルイ旅館」。2連泊する。
明日からの登山に備え、温泉に浸かった後夕食を食べて早く寝る。私は「武蔵」の「巌流島決闘」を見て寝た。

9月22日(月)、今日は男体山登山だが雨模様。5時45分朝食。6時半出発。バスで登山口の志津乗越(標高1785m)まで1時間半かかって行く。途中で雨具上下を身に付ける。


私は7年前に中禅寺湖の表側からピストンで男体山を登ったが、裏側である今回の志津乗越からは初めてだ。標高差700m足らずの楽なコースだ。



8時20分から登りだす。小雨が降っている。リーダーの川原井さんを先頭にゆっくりと歩く。私は何時ものようにラストに付く。

ガスがかっかっており、雨も本降りになってきた。デジカメを出すまでも無く、2時間一寸で男体山頂上(標高2485m)に着く。

頂上の記念写真を撮って直ぐに下山。ガスの合間から微かに周りが見渡せる。徐々に晴れてくる感じだ。

大真名子山や太郎山が確認出来た。中禅寺湖も何とか見えた。

下山途中で昼食。私はパンと持参した「ミニきつねうどん」を食べる。

紅葉の時期には早かったが、一部に赤く色ずいた木々があった。

二荒山神社に降りて、中禅寺湖で靴やカッパを洗う。
帰り道で竜頭の滝を見学。

私が山歩きを再開したきっかけは家族で散策したこの「戦場ヶ原」の自然の偉大さ・神秘さだった。竜頭の滝は何時見ても感動的だった。

三本松で美味しいソフトクリームを食べる。
天気は完全に回復し、ここから見た男体山はすっきととして良かった。
マルイ旅館に戻り、温泉に浸かり、夕食までに缶ビールを飲み、皆と団欒する。
9月23日(火)快晴。6時朝食。6時45分出発。今日は関東以北の最高峰である奥白根山(標高2578m)だ。

丸沼高原から7時半始発のロープウェイに乗って頂上駅へ(標高2000m)。
登りは600m足らずの標高差だ。


8時に山頂駅に到着。


樹林帯を歩く。今日は青空が広がる気持ちの良い天気だ。

七色平を過ぎて15分は急登だった。



9時33分に尾根筋に飛び出す。


雲海の向うに富士山が見えた。何時見ても感動する。


10時10分奥白根山(標高2578m)頂上。


展望がすこぶる良い。




昨日登った男体山は勿論、尾瀬のひうち岳や至仏山。明日登る予定の皇海山・武尊山。等々。

頂上では携帯電話で妻と話する。特に自治会の急用が無いことに安心する。
10時半に頂上出発。急な下り。

避難小屋手前の明るい広場で昼食休憩。


のぞかな風景で暑くも寒くも無く余りの気持ち良さに昼寝をする。至福の一時だ。

五色沼を通り、阿弥陀ヶ池でシラネアオイの群生地を見(花は既になかった)、下山途中で休憩をしながら、午後2時に菅沼のバスに戻ってきた。



ここでヤマメの塩焼きを魚に缶ビールを飲む。山登りの下山後のビールは最高に旨い。

この旨さにつられて山に登るのか、山に登った後だから美味しいのか分らない。

バスで片品の「ロッジ高山」(民宿)に行く。ここで2連泊だ。ここは武尊山の南で花咲という温泉地だ。

近くの温泉で汗を流す。宿が出してくれた湯がき立てのトウモロコシは美味しかった。
これで深田百名山は86座目だ。Mさんは82座目。K夫妻はもうすぐ80台か。
他のメンバーは数十の感じ。因みにリーダーの川原井さんは91座と言っていた。仕事柄同じ山に何回も登っているそうな。

終わり
(記述日:2003.9.28)
(掲載日:2003.9.28)